ユニークでなければ、勝ち残れない (4)- ウィルコム 近義起副社長
【インタビュー】
ユニークでなければ、勝ち残れない - ウィルコム 近義起副社長
(4)
まだまだ、携帯電話には負けない
大川淳 2007/2/7
PHS はまだ進化を続けている。しかし、携帯電話の通信速度には追いついていない。この点では「PHSに対して、いつかの時点で、いまとは異なる、マーケットニーズが出てくれば、新しい方向への動きは考えなければならないとは思っているが、今日のインターネットを快適に使うのには、1Mbps程度でも、さまざまなことはできる。ADSLでも半分くらいは(低速の)安いほうが使われている。携帯電話で、下り最高1Mbpsの平均速度は数100Kbpsだ。いまの W-OAMは、マイクロセルの下で、最高速度と平均速度の差はそれほど大きくない。現状のインターネットの世界でできることは支障なくできる」
「もちろん、速いにこしたことはないが、高速化とともに、コストを下げていくことも重要であり、容量を確保しておくこともまた大事だ。ウィルコムは、マイクロセルのインフラができているので、容量の点では安定している。後はコストをさらに下げることだ」との見解を示す。
通信速度の高速化、コスト減、容量の確保が重要と語る
「PHS は非常にユニークな規格のつくられ方をしている。携帯電話を世界的にみると、ヨーロッパの機器ベンダーの集まりの標準規格であるGSMが最も普及しているのだが、これは、通信事業者主導ではない。他のさまざまな規格も、事業者かベンダーかどちらかが音頭を取っているが、日本のPHSは事業者が主導となって、ベンダーに呼びかけた」
「コアモジュールの活用は、幅広い業界の人々とコラボレートして、派手にやっていきたい。インターネットの世界と通信、パソコンと携帯電話には差異がある。越えがたい壁がある。通信事業者と機器ベンダー、主役になりたいと望む双方が並ぶと、そりが合わなくなることもある。日本では、携帯電話は通信事業者主導の状況が続いているが、(PHSで)ウィルコムがベンダーとの共同歩調にもっていけると、また状況は変わってくる」
幅広い産業界とのコラボレートがもたらすユニークな果実、次に出てくるのはどのようなものなのか、いまのところは明らかにはならないが、十分、期待はできそうだ。