三洋とウィルコム、eneloop1本を電源とするPHS端末
三洋電機株式会社と株式会社ウィルコムは、グッドデザイン・プレゼンテーション2007の会場にて、ニッケル水素充電池「eneloop(エネループ)」1本を動力とするPHS端末のプロトタイプを公開した。
http://kaden.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/08/25/1242.html
試作品は、消費電力が携帯電話よりも少ないPHS端末の特性を活かし、電源に三洋電機のeneloopを1本だけ採用した点が特徴。本体デザインには乾電池を模したスタイルを採用し、本体側面にはeneloop、頂部には、抜き差し型のPHS通信モジュール「W-SIM」の投入口が用意されている。eneloopが連続通話時間は5時間で、連続待受時間は約250時間。現時点での商品化の予定は「一切未定」とのことだ。
eneloopは、自己放電特性を抑制することで、購入後に充電をしなくでもすぐ使用できる点が特徴のニッケル水素充電池。約1,000回の充放電、継ぎ足し充電も可能としている。昨年のグッドデザイン賞では、最も優れた作品に贈られる「グッドデザイン大賞」の次点「グッドデザイン金賞」を受賞している。W-SIMに対応する機器「SIM STYLE」も、同一の賞を昨年受賞しており、試作品は金賞受賞作品同士のコラボレート作品となる。
なお、今回の試作品は会場内のウィルコムのブースにて公開されているが、一般来場者はブース内に入ることを許可されてない。
本体頂部には、まるで乾電池のような出っ張りが フタを外すと、通信モジュール「W-SIM」が差し込まれている
電源はeneloop1本のみ スケルトンモデル
ウィルコムのブースにて、eneloopとともに展示されている 一般参加者はブースに立ち入ることができないため、このように覗き見るというスタイルになってしまう
今回の試作品の誕生の経緯は、金賞受賞後に行なわれたイベントにて、ウィルコム側が三洋電機に話を持ちかけたことがきっかけだという。「eneloopのプレゼンテーションを聞いて、PHSでも使えるのではと思った。SIM STYLEが目指しているのは、携帯電話のように使い捨てるのではなく、昔のものも使えるデザイン思想。eneloopの繰り返し使えるという、SIM STYLEと似たキーワードが共感を得た」(ウィルコム 堀田峰布子氏)。
これを受けた三洋電機側は「最初はびっくりした」(三洋電機 水田一久氏)とのことだが、「携帯電話を捨てるときは、乾電池を捨てるのと同じくらいの罪悪感を感じていた。古い機種でもW-SIMを付け替えるだけで使えるSIM STYLEは、eneloopのコンセプト“使い捨てない電池”とも一致する。何か面白いものが生まれるのではないかという可能性を感じた」(水田氏)とのこと。お互いのデザイン思考の近さが、今回のコラボレート作品へとつながった。
最後に、今後の両社のコラボレーション作品について、水田氏はソーラー発電と組み合わせて、どこでも充電できる電話、堀田氏はeneloopのノベルティグッズである犬型の電池チェッカー「eneloopy(エネルーピー)」型の電話のアイディアを披露した。
ウィルコムの掘田峰布子氏 三洋電機の水田一久氏