「ウィルコム持ってる=彼氏がいるイメージ」とは?――京セラに聞くウィルコム新端末開発物語
今回、ウィルコム向けに「WX330K」と「HONEY BEE」という印象の全く異なる2種類のPHSを開発した京セラ。各機種のコンセプト、特徴などについて、京セラの通信機器関連事業本部・マーケティング部・デザイン課の漆畑睦氏と同部・マーケティング課の田邊正昭氏に話を伺った。(聞き手/安藏靖志、山田久美)
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20080222/1007339/
「WX330K」のコンセプトはスリム・スタンダード
――まずはWX330Kのターゲットユーザーから教えて下さい。
京セラの通信機器関連事業本部・マーケティング部・デザイン課の漆畑睦氏(左)と同部・マーケティング課の田邊正昭氏(右)(画像クリックで拡大)
漆畑氏:これは「WX320K」の後継モデルという位置づけです。ウィルコムファンというと、デジタルに関するリテラシーが高く、経済性を重視されている男性が圧倒的に多いのですが、従来のWXシリーズのユーザーを調べてみると、意外にも男女半々といったところなんです。そこで、WX330Kでは、20代~30代の男女で、通話とメールの定額制に魅力を感じていらっしゃるウィルコムのヘビーユーザーをターゲットにしています。
そして、そういった方々が好まれるデザインについて考えた結果、高スペックは求めるけれども、あまり華燭を好まないということで、「スリム・スタンダード」というコンセプトにたどり着きました。さりげないプレミアム感の演出も心がけています。
デザインへのこだわりという点で言えば、今回は京セラのPHS端末では初の内蔵アンテナを採用しています。また、WX320Kに比べ、液晶画面が2.2から2.4インチになっていますし、新たにIrSimpleの赤外線通信にも対応しています。さらに、microSDカードの外部メモリースロットも搭載しました。このようにハードウエア面で、かなり機能アップしているにも拘らず、厚みはWX320Kに比べ5mm薄の15.6mmと、スリムボディーを実現しています。一方、ソフトウエア面では、ウィルコム初のHTMLメール「デコラティブメール」に対応している点が大きな特徴です。
――製品化に至る道のりについてお聞かせ下さい。
漆畑氏:スリム・スタンダードというコンセプトから出発し、ウィルコムに最初に提出したデザイン画がこちらになります。そして、これを基にモックアップを作り、設計・検討を行い、製品化していきました。
ウィルコムに最初に提出したデザイン画(画像クリックで拡大)
ご覧になってお分かりの通り、最初に作ったモックアップからほとんど大きさもデザインも変わっていません。通常は色々な制約条件によって大なり小なり変更が発生するものなのですが、ここまで同じというのも中々ないことなんですよ。
向かって左がモックアップ、右が実機。ほとんど変わっていないのが分かる(画像クリックで拡大)
田邊氏:実はモックアップを作る前に街頭でユーザー調査を行い、300~400のサンプルを取らせていただいたのですが、その中で非常に高い評価をいただいたのがこのデザインだったのです。そのため、設計、マーケティング、企画などこの機種に携わっている社員全員が一丸となって、高いモチベーションで製品化に向けてプロジェクトを進めていくことができました。やはり最初の段階でお客様からの評価が良かったことが、最初から最後まで一貫してできた勝因ですね。